ルーアンにて Une petite visite à Rouen (II) |
散策の続きを振り返ってみたい。
尖塔に向かって歩くと、この景色に辿り着いた。
モネの聖堂になる。正式には、ノートルダム聖堂 La Cathédrale Notre-Dame。その周りで暫し遊ぶ。
さらに当てもなく歩を進めると別の教会に行き当たった。後で調べたところ、15世紀に建てられたサン・マクル教会(Église Saint-Maclou)であることが判明。それほど広い広場があるわけでもなく、煤けていて、鄙びていて、味がある。第二次大戦では激しくやられたようだ。すぐ横にはカフェがあり、親しみのある教会に見える。
上の写真にある木枠を嵌めたように見える壁だが、特に何も考えずにあまりフランスらしくないな、と思っていた。最初に見たのは、もう10年以上前にスイスからストラスブールに入った時で、これはドイツの影響ではないかと勝手に思っていたのだ。それからパリのマレー地区やベルギーでも発見し、あれっと思ったままになっていた。今回のルーアンでは至る所に見ることができる。
後ほど、これは Maison à colombages と呼ばれ、柱や梁などを露出させる colombage という技法はフランスでは中世から19世紀まで使われていたことを知ることになる。これなどは今回の旅の一つの収穫と言ってもよく、お陰さまで頭の中がすっきりしてきた。
予習をしてこなかったため、それから特に見えるべきものが思いつかず、これで予定を終わりにして少し早めに帰るつもりになる。こんな景色を見ながら、駅の方角と思われる方に歩き始めた。
この町を舞台にした 「ボヴァりー夫人」 などを書いたギュスターヴ・フローベール(1821-1880)がここで生まれたことを知る。
ルーアン市庁舎前の広場。正式にはドゴール将軍広場となっている。ナポレオンが颯爽と辺りを睥睨している。そして、今日は完全燃焼していないがそろそろ駅だろうかと思った時、この景色が現れてくれた。