改めて、枠組みの外から観るということ |
これまでも触れているが、改めてこのことについて。
ある枠組みの中でどのようにうまくやるのかは誰でも考えることだろう。
どのように生き抜くかということに繋がるからだ。
しかし、これだけでは充分ではないことに気付く時が来る。
それは、ある枠内で生き抜いたとしても、そこにどれだけの意味があったのかを問う時だ。
人間存在の価値に関わる領域に入る時だ。
哲学の領域、より普遍に近いところを目指す領域とも言えるだろう。
それは今生きている枠組みそのものを問い直すことをわれわれに促す。
その中で生きることの意味を、そこを離れて見るように勧めるのだ。
混迷の時には特にこの哲学的精神運動が求められる。
このように導くのは自律する精神。
そして、根本から考えることを続けるうちに精神はさらに深化を進めるだろう。
それだけではなく、そのような精神が増えることが社会の成熟度を高める。
それ以外に新たな幸福への道はないのかもしれない。
ところで、上の写真について少しだけ。
これはコレージュ・ド・フランスのロビーに3つあったものの一つ。
これまで何度も見ている。
しかし、この日初めてすべての人の目が笑っていることに気付く。
微笑みかけているのだ。
ライティングのせいか、こちらの心の状態だったのか。
思わぬ発見に急に嬉しくなっていた。